更新日:2025年6月26日

【病気の説明】
ジフテリアについて
 ジフテリアは、ジフテリア菌により発生する病気です。主に飛沫感染(ウイルスや細菌が咳やくしゃみなどで空気中へ飛びだし約1mの範囲で人に感染)によってうつり、喉などに感染して毒素を放出します。この毒素が心臓の筋肉や神経に作用することで、眼球や横隔膜などのまひ、心不全をきたして、重篤になる場合や亡くなってしまう場合もあります。

百日せきについて
 百日せき菌によって発生する病気です。主に飛沫感染によってうつり、特に乳幼児では激しい咳により呼吸ができなくなるためにチアノーゼやけいれんを起こすことがあります。また、窒息や肺炎などの合併症を起こし、亡くなってしまう場合もあります。

破傷風について
 破傷風は、破傷風菌により発生し、かかった場合に亡くなる割合が非常に高い病気です。主に傷口に菌が入り込んで感染を起こし、菌の出す毒素がさまざまな神経に作用します。口が開きづらい、顎が疲れるといった症状に始まり、歩行や排せつ障害ののち、亡くなってしまう場合もあります。

急性灰白髄炎(ポリオ)について
 ポリオウイルスに感染したヒトの便中に排泄されたウイルスが口から入り、咽頭または腸で増殖します。ほとんどが不顕性感染(感染しても病気としての症状が出ず知らないうちに免疫だけができるような感染)で終生免疫を獲得しますが、100人中5~10人は、風邪様の症状で発熱を認め、続いて頭痛、嘔吐があらわれ、まれに麻痺が出現します。一部の人にはまひが残ることや、呼吸困難で亡くなってしまう場合もあります。

Hib感染症について
 Hib感染症とは、ヘモフィルスインフルエンザ菌b型という細菌によって発症する病気です。細菌性髄膜炎(Hib髄膜炎)にかかると約5%死亡し、約25%に発育障害(知能障害など)や聴力障害、てんかんなどの後遺症が残ると考えられています。

【五種混合(ジフテリア・百日せき・破傷風・急性灰白髄炎(ポリオ)・Hib感染症/DPT-IPV-Hib)予防接種について】
 1つのワクチンで5つの感染症を予防する効果が期待できます。五種混合ワクチンは、四種混合ワクチンにHibワクチンを加えたもので、現行の四種混合ワクチン及びHibワクチンと同等の有効性・安全性を有すると考えられています。
注記: 五種混合(ジフテリア・百日せき・破傷風・急性灰白髄炎(ポリオ)・Hib感染症/DPT-IPV-Hib)ワクチンは、令和6年4月1日から定期予防接種となりました。

【四種混合ワクチンとHibワクチンで接種を開始している方へ】
四種混合ワクチンは販売中止となりました。
定期予防接種では、原則として同じワクチンで接種完了することとなっていますが、四種混合ワクチンとHibワクチンで接種を開始している方は、四種混合ワクチンの代わりに以下のワクチンで接種を継続することができます。

①五種混合ワクチンへ切り替えて接種
五種混合ワクチンへ切り替える場合は、四種混合ワクチン接種予診票で五種混合ワクチンを接種できます。その場合、間違い接種防止のためHibワクチン接種予診票も医療機関にお持ちください。(医療機関にてHibワクチン接種予診票を廃棄します。)
注記: 四種混合ワクチンとHibワクチンの既接種回数が異なる方で、Hibワクチンの成分が過剰となる場合でも五種混合ワクチンに切替え可能です。

②三種混合ワクチンと不活化ポリオワクチンの2種類を接種
三種混合ワクチン及び不活化ポリオワクチンへ切り替える場合は、予診票の交付手続きを行う必要があります。保護者の本人確認書類と母子健康手帳を必ずご持参の上、中央区保健所・各保健センターへお越しください。

【対象年齢】
生後2カ月から生後90カ月に至るまで(生後2カ月の前日から7歳6カ月の前日までの方)

【接種回数・接種間隔】
標準的な接種間隔は以下のとおりです。
初回接種 全3回
生後2カ月から生後7カ月に至るまでに開始し、20日から56日までの間隔をおいて3回
追加接種 1回
3回目接種終了後、6カ月から18カ月までの間隔をおいて1回

【予診票発送時期】
1日から14日生まれの方は2カ月に達する前月
15日から31日生まれの方は2カ月に達する月
注記: 住所や氏名を変更した場合、予診票を紛失した場合は、接種前に予診票の再交付申請をしてください。

(詳しく知りたい方は下記URLをご覧ください)
中央区ホームページ/五種混合(ジフテリア・百日せき・破傷風・急性灰白髄炎(ポリオ)・Hib感染症/DPT-IPV-Hib))